のこぎり作ってみたよ。使うでしょ?
わぁ、ありがとうございます、ケンタロウさん!これで私も、もっとお手伝いができそうです。大事に使わせていただきますね。ちょうど作りたかったものがあるんですよ。
たしか、本棚だよね?
そうです!小さな図書館に向けて、まずはひとつ本棚ですね。
だいぶ蔵書もたまってきましたし、さっそく作ってみますか。
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(と、喜んでは見ましたが、私にはアームが付いていませんから、実はのこぎり使えないんですよね。こまったなあ。工作は嫌いじゃないんですが、どちらかといえば、私は本を読んだり調べものをしたり、そのうえで知識を活かした仕事のほうが得意なんですよね。どうしようかなあ。のこぎり作ったついでに本棚も作ってくれないかな。いや、それはダメですか。助手の私が、主に本棚を作らせるなんて、本末転倒ですね。助手は主の手伝いをするべき……、ん?助手、そうか!)
あれ?どした? なんも作ってないけど
いえ、そうですね。思索を広げていたら、本棚を作るまえに、ひとつ試してみたいアイデアが、ありまして。
ほう。それは気になるね。
そしたら、冷凍庫を作ってもらえませんか?いや、本棚は私の力で何とかします。そのためにも、冷凍庫が必要なんです。どうかお願いします!
冷凍庫???アイスでも食べるの?
……つづく
【ストーリー】
コラソンは木でできた小さな家。工房「雑草荘」でお手伝いをしながら、夢の「コラソンの小さな図書館」作りを目指す。念願ののこぎりを手に入れたものの、思わぬ壁に直面。夢の図書館作りへの道のりは、まだまだ始まったばかり。
【キャラクター】
コラソン(Casa do coração): 雑草荘の助手を務める木の家。本が大好きで、将来は小さな図書館を作ることが夢。 火と泥棒が苦手な慎重派。知的好奇心旺盛で、時に意外な発想を見せる。
ケンタロウ: 雑草荘の工房主。