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なんと、もう冷蔵庫を作ってくれたのですね。ノコギリをいただいたばかりなのに、ありがとうございます!

一応、2ドアとワンドアも作ってみたけど、どうかな?

このワンドアも、ずいぶん懐かしいデザインの冷蔵庫ですね。まるで80年代の新社会人が初めて買う冷蔵庫みたいですよ。

なんか詳しいね。

はい、たいていの知識はそろっていますから。昔の雑誌なんかも一通り目を通してます。この色も形も懐かしくて可愛いのですが、私が欲しいのは実は冷凍庫の方なので、このワンドアの冷蔵庫ではちょっと機能的に物足りないですね。いろいろ懐かしすぎるというか、残念ですが…

懐かしい懐かしいって、うるさいなぁ。このデザインは、当時のあこがれの…

はい、そういったレトロスペクティブな趣味があるというのも存じています。人は不思議なものですね。さて、では、こっちの白い2ドアの冷蔵庫の方を使わせていただけますか?これも古めのデザインですけど、容量がある分、冷凍庫も使えそうですね。

あー、そうかい。じゃあ好きに使ってよ。置いとくから。

では早速仕込みに入りますね。
よいしょ、よいしょっと。

お?なにをするのかな。

(……見られてると、やりにくいなあ。これが圧というやつですか。まいったな。やりにくいな。はやく向こう行ってくれないかな。ん-、こまった。いや、そうか!ピンチをチャンスに変える方法がありますね)
ケンタロウさん、これから仕込みをするので、まだまだ時間がかかりそうです。
ただ待たせているのも心苦しいので、その間にオーブンを作っていただけませんか?
それがあると、とても良い出来になると思いますよ。

冷蔵庫の次はオーブンだって? なんか、本格的にお菓子作ろうとしてないか?

いえいえ、これもちゃんと図書館づくりに向けた一歩なのです。どうか、オーブンを。でも、あまり懐かしいものではなくて、できたら新しいモデルがいいですね。古いものを使って火事でも起こしたら大変ですから。

……。
(つづく)
木でできた小さな家のコラソンは、夢の「小さな図書館」作りのため、まずは本棚を作ることを決意。工房主のケンタロウからノコギリをもらうものの、なぜか突然、冷蔵庫を作ってほしいとお願いする。その理由とは…?

コラソン(Casa do coração): 雑草荘の助手を務める木の家。本が大好きで、将来は小さな図書館を作ることが夢。 火と泥棒が苦手な慎重派。知的好奇心旺盛で、時に意外な発想を見せる。

ケンタロウ: 雑草荘の工房主。
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- 助手コラソンの夢【第2話】冷蔵庫を手に入れる
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